漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

日曜日のシンポジウム

■水曜日のカムパネルラみたいだな

■三連休中日の3月19日に、北翔大学の飯田准教授に招いていただき「子どもの生きづらさを考える」というシンポジウムでしんぐるまざーずふぉーらむの平井照枝さん、こころとそだちのクリニック田中康雄さんと一緒に話をしてきた。北翔大学市民講座の一つとして行われたもので、参加者は100名超。顔見知りの人や知っているスクールカウンセラーの方もいたが、これだけの前で話をするのは久しぶりなのと、何を話すかかなり迷ったことで、柄にもなく緊張しまくりだった。終わった後、増田くんに「酒飲んだみたいに顔赤かったですよ」と言われてしまった。

■田中さんは発達障害、平井さんは単親家庭と貧困、自分は不登校をテーマとして話をした。田中さんの話では、生きがいを持ちながら生きることについて話されていたところで、周囲の他者や未来という自分にとって外部にあるものと自分との釣り合いが、周囲からの尊重の中で取れることが重要という指摘が良かった。内と外のバランスが必要なのだな。

■平井さんの話では、たくさんの統計資料と共にシングルマザーへの心無い言葉がけや支援制度への繋がり辛さという問題が心に残った。不登校の場合と共通の問題だ。

■自分は個人的に周囲に語ってきた「不登校百万人化計画」を初めて大勢の前で話すことが出来た。洒落じゃなく、結構本気のこの計画、話したところであははと笑われたのでつかみはオッケーだったかな。

■三人の話で共通だったのは、障害や貧困などの社会問題を考える時に、個人の資質や努力の不足に原因を求めるのではなく、元々持っている素質を発揮できない環境や経緯があるためにその状態になっているという社会モデルによる問題の捉え方だ。これはバリアフリーの考え方の下になっている国際生活機能分類の考え方と一緒で、不登校もこの視点で考えると、休むという選択肢を子供が取りえない学校という環境要因に対する働きかけを如何に行うかが、問題解決に必要なアクションとなる。(以上、通信に書いたものに加筆)

■で月曜日はゆっくり休んで、Switchのゼルダ三昧。このゼルダは本当にいい。今度書く。(水曜日)