漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

今の問題

■話を聞くのは難しい。全道のつどいに出てあらためてそう思った。子供が学校へ行かなくて、という保護者の話を聞く。はたからは、試行錯誤しつつ自分の人生を自分で考え、動き出したように見える。今は学校を休んでいるかもしれない。そのあとも「一般的な」進路は歩まないかもしれないが、心配ないのじゃないか。このとき、今の悩みを聞きながら、実は未来の話をしている。保護者も、今の不登校を心配するようで、将来の不安を語っていたりして、「今」はいつも置いてけぼりだ。

■「今を受け入れる」と言うは易いが、あらためて点検すると、たいていは現在のつもりで未来か過去の話をしている。現在が過去と未来に挟まれている以上、どこかでつながるのはしかたないが、「今」にぴたっとフォーカスした状態は一割もないのじゃないか。いつからこんなに先のことばかり話すようになったのか。なんの経験もなかったころの方が、結果的には「今」にコミットできていたのじゃないかと思ったりもする。この状態は変えられるのか。それともこのままなのか。さて。(10/3夕)