漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

スマホ壁

■こんにちは。スタッフの小松です。今、訪問の帰り道で書いています。

スマホいじりながらのコミュニケーションも悪くないなあってことについて。

■最近電車の中で若い子同士がお喋りしながらお互いがすごい勢いでスマホをいじってる場面をよく見るようになった気がします。同じ空間で一緒にいるのに、手元ではだれか他の人とLINEやTwitterでつながっている。それは一緒にいるって言えるのかな?なんか変だなあ、うーん…って思ってました。

■でも最近、訪問中に子どもも私もちょこっと携帯をいじりながら喋ることが増えてきました。きっかけはTwitterで面白い画像を見つけたこととか、昔作った可愛い料理を見せてくれたりとかなのですが、そのまま2人でネットサーフィンして面白いものがあったら見せあったり、2人して黙って携帯を見ていたりすると、やらなきゃいけない宿題を広げて着手できずに黙ってぼんやりしているときよりも、お互いにずいぶん楽に過ごしていられる感じがしました。

■これはいつかミーティングで聞いた猫の話にとても似ていると思いました。訪問先に動物がいて時々乱入してくると、いい感じの距離感を作ってくれて居心地良く過ごせるというような。ずっと至近距離で向き合い続けるのはどちらにとっても中々疲れるものなので、いい意味で気を逸らして空間に動きを作って、適度に壁を作ってくれるものはあってもいいかもなあと最近思うようになりました。

■静寂の中で話す態勢・聞く態勢が整いすぎていると吐く言葉一つ一つが重くなりすぎてしまうこともあると思うのです。

■なにもスマホや猫でなくても、散歩しつつとか、絵を描きつつとか。軽めの邪魔者を用意するのはけっこういいかもしれないと思った21歳最後の夜でした。