漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

人生の縮図のような

NPO法人Continueというところがある。「社会生活を円滑に営むことが困難だと感じている人たちが、何度でも活動し続けることが出来る場をつくる」ことを目標に、寺子屋カフェ『cafe_SAVEPOINT』という所を運営している。そこではゲームを通じて交流する機会を作ろうとしており、その一回目があるということで訪問先の人と一緒に行ってきた。漂流教室のお友達として一部で有名なハイロウくんと、漂流教室に関わってン年になる寺沢くんとも参加して、Continueのスタッフと二つのゲームをした。

テキサス・ゾンビーズ

テキサス・ゾンビーズ

パンデミック (Pandemic) 日本語版 ボードゲーム

パンデミック (Pandemic) 日本語版 ボードゲーム

■テキサス・ゾンビーズは、最近漂着教室でもやっているタイプの、言葉を使って説明する系のゲームだ。ゾンビが出てくるようなホラー的シチュエーションに対して、手札に書かれている日用品を使ってどう立ち向かうかを手番の人が一分以内に話す。それをみんなでオッケーかダメか判定する。きゅうりと口紅とかでゾンビに立ち向かうのは難しいので笑いに走りがちになる。言葉系のゲームは笑いの要素をどう入れるかがゲームの面白さを左右すると思うが、これは話を作ることが上手な人でないと難しいかも。

パンデミックは、プレイヤーが協力して感染病が世界中で爆発的に流行するのを防ごうというゲームだ。プレイヤーは、科学者や通信員、衛生兵などそれぞれに特殊能力を持った役割を与えられた上でゲームに参加する。流行を鎮めるには、世界中の都市で流行りつつある病気を鎮めながら特効薬を開発する必要がある。病原体を鎮静化するためにはそれぞれの都市に行く必要があるが、プレイヤーを世界の各地に飛ばす能力を持つのは一人だけだし、特効薬の開発を効率的に行えるのも一人だけ。特効薬の開発をする条件はいくつかあって、それぞれをやりやすくする能力を持っているのも一人ずつだ。それを効率的にやらないと、数ターンであっという間にゲームオーバーになる。

■このゲームのミソは、自分の特殊能力を他の人にどう使ってもらうかを、全員で話し合っていく点だと思う。自分の能力を目的に向かって最大限に発揮するためには、他人の力を借りなくてはならない。これを場にいるプレイヤー全員が前提として動く必要がある。何やら、人生の縮図のようだ。

■結局、パンデミックは二回やったが二回ともゲームオーバーになり、人類は大災厄の日を迎えてしまった。今度は是非勝利を収めたいものだ。この集いは月一回でやるそうだが、そうでなくてもカフェに行けば出来るよ。(24日)