漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

子供視点・大人視点

■特に『よつばと!』について言いたいことがあったわけじゃないんだけど、一年前に書いた文章が見つかったので11巻を買った機会にお蔵だし。

『よつばと!』が大人視点ってどーゆーこと? という質問が何人かからあったので改めて説明、というほど大げさなものではないけども説明。

■マンガは基本的に子供視点です。子供視点というのは簡単に言うと「世界はわからないことだらけ」ということです。だって彼らはこれから世界を知るわけだから。登場人物の目の前に(良くも悪くも)新しい世界が広がっている、登場人物が世界と対峙する、それが子供視点の特徴です。「世の中って面白い」も「そんなこと知らなかった」も「こんな社会ぶっ壊してやる」も「オラわくわくしてきたぞ」も全部子供視点。だから『サラリーマン金太郎』は主人公は大人だけど視点は子供です。『沈黙の艦隊』もそう。ちょっと例えが古いけど。

■余談だけど、「面白い」も「不思議」も「理不尽」も全部「おかしい」って言葉で表せるのはすごい。これが子供視点です。

■一方、『よつばと!』で「おかしい」のは世界じゃなくよつばです。よつばが世界を面白がるマンガでは? いや、正確には「よつばが世界を面白がる様子が面白い」マンガじゃないですか? じゃあ、その人の視点はどこにあるのか。

■もう世界を知っている人が、そうじゃない人を見て笑ったり懐かしんだり見守ったりしている−これを大人視点と呼びました。だって、それが出来るの大人だろ! ということで説明終わり。

■俺の中では『よつばと!』は『動物のお医者さん』に近い。よつばがチョビ。とーちゃんがハムテル。そう考えると、上に書いたことも理解しやすいんじゃないかな。じゃあジャンボは二階堂か。別に一対一対応にする必要はないんだけど。

よつばと! 11 (電撃コミックス)

よつばと! 11 (電撃コミックス)

■訪問後、ボランティアスタッフの就職祝い。飲んで帰ってきたら大雪だった。(12/4朝)