漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

効率も程々に

■せっかく書いた日誌が消えたので、昨日はふて寝した。今は10/22の昼。

■訪問が1件休みになったので、アーベルの会の例会にお邪魔した。先月の学習会の感想を話し合った。そういえば行くだけ行って、日誌には何も書いてなかった。ここにも書いておく。

■講師はスクールカウンセラーの渡辺美穂さん。スクールカウンセラーとして5年、これまで延べ20校を回ったそうだ。他に岩見沢で「いま、ここ」という相談支援事業を今年4月から始めた。

スクールカウンセラーの仕事を話してくれたが、聞いてて分かったのは、「学校にカウンセラーがいる」のではなく「学校のカウンセラー」なんだということだ。仕事内容のうち、直接的支援はほとんどしないという話があった。学校で子供に関わるのは圧倒的に教師が多い。教師の出来ることは教師にしてもらった方が良い。そのための支援=間接的支援に力を割いているそうだ。活動の根幹が、学校のシステム改善、強化にある。

■背景には、年間35週、1週8時間までというスクールカウンセラーの活動時間の制限がある。限られた枠の中で最大限に効果をあげようと思えば、教師に働きかけるのが最善だろう。その思考は分かるし、よくやっていると思う。ただ一点、気になることをあげるとすれば、発想が「効果」「効率」中心なことだ。人の変化には無意味なこと、非効率的なことが必要な場合が恐らくある。そこをどう保障するか。別に学校でのみまかなう必要はないが、学校の中に“も”そういうものは欲しい。効果と効率を基盤にシステム改善を図ると、うっかり落とし穴にはまるのではないかと、杞憂かもしれないが思う。

■もちろんこれは彼女ひとりでどうにかなる問題ではなくて、結局は、無駄と暇を置いておける余裕(いろんな余裕だ)を学校に与えられるかということなのだが。それが保障されれば、俺のやってることだって意味なくなるのかもしれないし、どうなるか分かんないけどな。

■「漂着教室」にはやたらと子供が来ていた。なんでだ。札教研で早く授業が終わったからか。(10/22昼)