漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

阪神優勝

■訪問が決まってから、ひと月近くキャンセルが続いてた先の子にようやく会えた。マンガや小説の話で盛り上がる。こういうとき、子供の好きなものを知っていると強い。その後の訪問先でも、その子の弟がゲームのカードを見せに来てくれた。珍しいカードを手に入れたらしい。ここに限らず、兄弟ぐるみで関係の出来ているところは少なくない。俺が4人兄弟の長男だったせいもあるかもしれない。

■訪問は4件の予定が、最後のお宅が休み。早く帰れることになったので、テレビで阪神戦を観る。「漂流教室」を始めて3年半。その間に2度も阪神の優勝を味わえるなんて。贅沢を言えば、今年は強すぎた。あんまり危なげがなさすぎて、別のチームを見るようだった。あと、甲子園のお祭り騒ぎはどうも苦手だ。

■寝屋川での小学校教員殺傷事件の初公判の記事が出ていた。朝日新聞は記事中に「人間関係や言葉によるコミュニケーションがうまくとれないなどの広汎性発達障害」、読売新聞は「対人関係の構築などが困難な発達障害」と記載。解説を併記しているところもある。

自閉症アスペルガー症候群などの自閉性障害の総称。先天的な脳機能障害とされる。症状の特徴は、▽他人の意図を読めずコミュニケーションに問題がある▽想像力に障害があり情緒的理解や抽象的思考が苦手▽自分の興味、関心の対象に執着する――など。その場の雰囲気を察知したり、相手の表情から内心を読み取ることが難しいため、社会適応に訓練が必要とされる。早期発見も重要な課題だが、言語能力や知的発達に遅れのない人も多く、障害があることが分からず診断が遅れる場合もある。社会生活に困難が伴う一方、集中力や記憶力で優れた能力を発揮する人もいる。(毎日新聞

対人関係やコミュニケーションの障害、興味の偏りなどを特徴とする発達障害の総称。診断基準が確立されたのは1994年。自閉症アスペルガー症候群などが含まれ、全国に120万人いると推計される。半数程度は知的障害をもたない高機能群とされ、周囲が障害に気づかないこともある。犯罪などの反社会的行動を起こすことはまれだが、一方で詐欺などの被害に遭うことも多いとされ、今年4月、自治体に早期発見と支援のための体制整備を求める発達障害者支援法が施行された。(産経新聞

全体にコミュニケーション能力に焦点を当てている。で、「コミュニケーションに問題がある」からどうなのか。そこをもっと掘り下げて欲しい。問うべきは対人スキルなのか。それじゃあ結局本人の問題になってしまうじゃないか、と危惧する。


※本日の脳内BGM:男達のメロディーSHOGUN