漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

燻された感じ

■石狩ではライジングサンロックフェスが行われている。友人も何人か見に行っている。我が弟も、どこかのステージで照明を担当しているはずだ。俺は札幌で燻蒸香のきついウィスキーを飲んでぼんやりしている。酒のにおいで、まるで自分が燻製になったような気がする。

■引きこもりを家から「引き出す」ためのカウンセリングチームができた、という記事が北海道新聞に載っていた。記事を読む限り、ちょっとどうかという内容。参加しているメーリングリストでもこの話題が出ている。考えをまとめてからコメントしたいと思う。

【脱引きこもり引き受けます 訪問カウンセラー本人と話し合い 全国協議会道内で来月から】


引きこもりの子どもを自室から引き出して社会復帰に導こうというユニークなカウンセリング事業が、全国に先駆け九月から道内で始まる。全国ネットワーク「全国webカウンセリング協議会」(東京)の取り組み。専門カウンセラーが家庭を訪れ、家族の理解を得ながら本人を説得し、就労支援施設などに連れて行くという。

協議会を構成するのは、教育制度研究フォーラム(東京)、全国ひきこもりKHJ親の会(埼玉)、「育て上げ」ネット(東京)の三特定非営利活動法人NPO法人)。「引き出し」は、まず同協議会の専門カウンセラーが家族と話して問題点を把握。自室にこもる本人にドア越しで話し掛けるなどカウンセリングを続け、家族と本人の理解を得た上で、最終的には集団生活をしながら職業訓練をする施設などへ連れて行く。

引きこもりの状態次第では施設に行くまで数カ月間を見込んでおり、長期的な取り組みとなる。希望は道内全域から受け付ける。訪問カウンセリング料は一日一万円が目安だが、札幌市以外ではカウンセラーの交通費が別途必要だ。

同協議会でカウンセラー養成を担当する安川雅史理事が札幌在住で、道内にカウンセラーが多いことなどから先行実施が決まった。態勢が整えば徐々に道外にも広げていく考えだ。

引きこもりの人の数について公の統計はないが、同協議会によると全国で約百万人、道内では四万人以上いるとみられている。子どもが引きこもりの場合、これまでは家族が施設などを訪れて専門家のカウンセリングを受けるのが一般的だった。

道立精神保健福祉センターは「(社会復帰を見据え)外の就労支援施設に連れて行くといった一貫したサービスは珍しく、意義がある」と注目。安川さんは「一人一人の状態にあった解決方法を探っていきたい」と話している。
(8/19 北海道新聞

■夜道を歩いていたら、コオロギが鳴いていた。近くで鳴いているのか遠くなのか、いまいち判然としない。ぼんやり聞きながら家へ帰る。