漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

誰が持ってるゲーム脳

■「今の子供がわからない」と愚痴るだけならまだいい。もっと悪いのは、自分の理解できない/理解したくないものを勝手に悪者にして、もっともらしい理屈をつけて排除しようとすることだ。「ゲーム脳」なんてインチキもあったが、「今は“メール脳”だよ」と山田代表が言う。

痴呆のような『メール脳』 (東京新聞 9/30)
それによると、全体の60%にβ波の低下が見られ、ゲーム脳と同等かそれ以上にひどい若者が目立ったという。β波の低下している中高生には、教科書を十分間以上集中して読めない、簡単な漢字が思い出せない、忘れ物が多いなどの傾向があった。

読んでふと数日前のスポーツ新聞に出ていたこんな記事を思い出した。

日記つける人は不健康? (日刊スポーツ 10/7)
科学誌ニューサイエンティストによると、グラスゴーカレドニアン大の研究者らが、日記をつける学生94人とつけない41人を対象に健康に関するアンケートを実施した結果、つける人は、頭痛や不眠、消化不良、さらに社会的な不適応などが多いことが判明。

山田の調子が悪かったのも、こうして日誌を書いてるからに違いない。これを、「日記脳」として社会に警鐘を鳴らすべきだ、と書けば誰もが冗談としかとらないだろう。「ゲーム脳」もまた然り。むしろ、不都合の一切をゲームのせいにして済ませる人間をこそ、「ゲーム脳」の持ち主と呼ぶべきだ。

■訪問が一件お休みになって、夕方からニ件の訪問。午前中はセンターに待機。結局スタッフは来ず、通信作成のための作業などをする。市民活動2004全道フォーラムなる催しがあるらしく、パネル出展しないかと誘われた。実は去年も作って出した。その時は新聞の形にしてえらく大変だったので、今年は楽なものにしようと思う。大体の腹づもりは出来た。明日、山田に諮って決めよう。

■帰りの車のラジオ。「仕事には三種類ある。“苦しい仕事”“楽しい仕事”“楽苦しい(たのくるしい)仕事”。苦しいだけなら誰もやりたがらず、楽しいだけでは飽きが来る。楽苦しい状態が一番いい」。こんなくだらないことを言うのは「おもつらい」の糸井重里に違いないと思ったら、河合隼雄だった。いいのか、こんなんで。