漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

世に市民活動の種は尽きまじ

■赤ん坊、生後26日。なにがどれほど見えていてどう認識しているのかわからないが、こっちの動きを自動追尾するようになった。

■なにをするにもまわりに頼らねばならない、ひどく弱い存在だが、弱いからこそ強いともいえて、泣いたが最後、周囲は手を止め世話をせねばならない。説得も懐柔も効かない。「泣く子と地頭には勝てぬ」とはよくいったものだ。そのくせ明確な要求を伝えないので、忖度するしかない。そんな目がずっとこっちを追ってくるのは、なかなか怖い。

■これがひとりで育てていたらとか、もっとよく泣く子だったらとか、どちらかまたは両方が具合が悪くなったらとか考えたら、くらくらする。本当にいま、たまたまなんとかなっているだけだ。コロナのせいで各種子育て講座や助産師の家庭訪問も中止になってしまった。ヘルプを出す先がなくて困っている人もいるだろう。

■そんなことを考えていたせいか、子育て支援ワーカーズの夢を見た。コロナ下で客の減った居酒屋がつくりおきのお惣菜を用意し、ワーカーズが届けに行って、数時間子供の相手をして帰ってくる。お惣菜の費用とか、ワーカーズの人件費とか、そもそものスタッフ数とか、家に人をいれたくないとか課題はあるけど、ごはんの用意が減る、自分がごはんを食べる時間があるってだけでもかなり気が楽になるんじゃないかな。

■育児スペースつきのシェアオフィスもほしいよなー。東京のどこだかのマンションで住人同士で子供の面倒を見る仕組みがなかったっけか。浜の真砂は尽きるとも世に市民活動の種は尽きまじ。

■そして、こんなときに地震なんてあったらどうすりゃいいのか。阪神淡路大震災から今日で26年。