■真冬日だが晴れて、家のなかでは暖房をつける必要がないくらい暖かい。どこへも出かけず本を読んで過ごす。
子どもたちがこうしたきちんとした「遊び」に興ずる以上に、もっと多くの時間と、多くの関心を形のきまらぬ、ルールやきまりなんぞない「遊び」にさいているのである。(中略)―大人たちがめんどうなものだから「たわいもない」とか「がんぜない」とよんでいっしょくたにしているちいさなもろもろの、だがそのときの子どもにとっては大事だった「遊び」がわんさとあるものである。
■昨年5月に亡くなった、かこさとしの『子どもと遊び』から。1975年の本で、やや古いところもあるけれど、「遊び」の役割を明らかにし、大人が「役に立つ」ものばかり求めると、結果的に子供の成長を妨げると指摘する。後半にほんの少しだけ不登校(そういう言葉は使っていないが)にも触れている。
■ところで、「アカサタナな親」という章タイトルの意味がわからない。本文にも「アカサタナの損得勘定」「このエゴとアカサタナが」とあるが、「あさはかな」をもじった言葉遊びなんだろうか。はてさて。