漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

失敗していた話

■午前中は訪問先へ。わりと最近始まったところで、今日は買ったばかりのDSのゲームをしながらその攻略本を二人で読んだりして過ごしました。

■今私が行っている訪問先は全部で6件。一番長いところで、4年目になります。それ以外の訪問先もわりと長く続いているので、まだ関係が出来ていない、新しい訪問先での今の状態を毎週大事に経験しています。

■新しく訪問が始まると、必ず昔の自分の失敗を思い出します。2年ほど前、当時は3件訪問を担当していて、4件目の訪問が始まる時でした。その訪問は、訪問先の子が引っ越しで市外に行ってしまったため数ヶ月で終了しましたが、引越しはきっかけに過ぎず、たとえ引越しをしていなくても訪問は終わっていただろうと思います。

■何が失敗だったか。それは私がその子の距離感を無視してしまった事だと思います。訪問先に行く人・来てもらう人という立場を無自覚に利用してしまった事だと思います。ようは私が馴れ馴れしかった。

■当時は、相手のことをもっと色々知りたい、私のことも沢山知ってほしい、早く関係を築きたい、と一方的に思っていました。私が毎週この曜日のこの時間に来ることが早くその子の日常になって欲しいとも思っていました。そして自分が思い描く訪問の形に固執し、相手の都合や感情を無視した振る舞いをしてしまいました。1〜2年続いていた他の訪問先のように振舞いました。その訪問先の子とは、時間にしたら16時間くらいしか一緒に過ごしていなかったと思います。

■「引っ越すから訪問終了した」。事実はそれだけで、もう来ないでほしいとも、訪問を終了したいとも言われたわけじゃない。ただ、訪問が終わる瞬間に気付くように、引越しがなくても終わっていたと感じます。

■という失敗の話でした。またミーティングで皆の訪問での失敗談が聞きたいです。では訪問に行ってきます。