漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

漂着教室のススメ

■利用者から勧められたゲームにはまって、毎日のようにやっています。やり始めたばかりの時は、レベルも低いし進化とかも沢山種類があってよくわからないしでつまらないんだけど、やり進めていくうちにどんどん楽しくなって、はまる。ある程度楽しめるようになるには、慣れと時間が必要なのかもと最近実感します。(ほとんどの)ボードゲームもそうだし、漂着教室もそうだなと。
■漂着に見学者がくると、前にミーティングで「漂着教室に行きづらい」と話していた女性スタッフの言葉を思い出します。その理由に、「歓迎されてる感じがしない。何をしていいかわからない。」といったような言葉が含まれてたのも忘れられない。
■大学のサークルや習い事なんかの集まりだと、誰かが入ってくると挨拶をしてくれる人がいて、席を空けてくれたり、ここに座りなよ、今皆でこの話をしてたんだよ。と、声をかけて貰える。でも漂着はそうはしない。挨拶をする時もあれば、しない時もある。皆で固まって何かをしていることもあるけど、個人で好きなことをしていることも多い。誰かが入ってきても、チラッと目で見てお終いという事も珍しくない。だからきっと、漂着に着始めたスタッフはだんだんと足が遠のくし、(そうじゃないスタッフもいますが)見学に来た子も、なんだかよくわからない所だな〜と思ってるに違いない。
■でもそんな「誰かがやってきたら必ず元気に挨拶して、来たばかりの子には皆で声をかけて、何かゲームをする時は必ずいる人全員に声をかけて、帰るときは全員で別れの挨拶をする」漂着教室なんて私はいやだ。挨拶をしたくない時だってあるじゃない。一人で過ごしたい時もある。誰とも口を聞きたくない時もある。「行ったら絶対元気に挨拶してまわりの人と交流する」場所は、他に沢山ある。だから漂流教室はそれをしない。挨拶をしたい時はすればいいし、一人でいたいときは一人でいればいい。誰かと話したい時、一緒にゲームをしたい時は声をかければいい。
■漂着教室に行きづらいと話していた女性スタッフには、「そうだよね、来づらいよね。とりあえず毎日来ればいいよ」と声をかけたはず。気が合う子が出来た、面白い漫画があった、だけではない「居やすさ」が見つかるはず。