漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

NPOの話

■月曜のスタッフ訪問先と連絡がうまくいかないことがあるので、それをどうするかと考える月曜日。通信作成後、そんなことを考えながら車を走らせる。

■通信を作っていたら、市民活動促進センターに何か自分一人でNPOをしたいという人がやってきてあれこれ相談していた。NPOのOはOrganizationなわけで、一人でやるのではNPOにならないということがイマイチ理解できない様子だった。なんというか、NPOの「非営利」という言葉が「営利を目的としない」→「利益を出さない(もうけない)」「無料でやる」→「善意の奉仕活動」という誤解回路を生みだしている気がする。

■多くの人にとって継続的に必要である問題解決・利益になる事業をするなら、自分が居なくなってもその事業が続く仕組みを作らなければならない。そして、第三者に利益を分配しない「非営利」という運営形態は公益性の高い事業にマッチした形態である。それこそが「組織」でやる理由なのだが、誤解回路に入り込むと善意で行うことはNPOということになり、一人でやってオーケーということになる。

■上のことは、漂流教室でいうなら「山田・相馬が今日運転中に事故って死んでも、続いていきます漂流教室」という仕組みを作るのが組織を作るということだ。現在のところまだそこまで行ってない、中途半端団体なのだ。そして、フリースクールは案外そういうところが多い。その辺をみなさんと考えていきたいと思うのだが、どうか。(1日午前)