漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

お別れの日

sonny

■夜の訪問を別の日に振り替えて、ソニー・ロリンズのコンサートへ行ってきた。今回のツアーをもって来日公演は最後だという。会場の厚生年金会館には老若男女たくさんのファンがつめかけた。

■ステージの上にはギター、ベース、ドラム、パーカッション、トロンボーン。そこへ舞台下手からソニー・ロリンズ登場。当年とって75歳。腰は少し曲り足元もおぼつかない。それが、サックスのリードを口に加えた瞬間、豹変する。まるで電気が通ったよう。背筋はしゃんと伸び、パワフルなテナーサックスが会場に響く。身体も二回りくらい大きくなったように見える。それから2時間超、休みなしのステージ。名残りは尽きぬまま「St.Thomas」を最後にコンサートは終った。実は、一昨年の公演にも行った。そのときも、これで見納めかもしれないと思ったが、今夜は掛け値なし、本当の本当に最後だ。さよならの手を振りながら思わず涙ぐんだ。

■公演後、それこそソニー・ロリンズと同い年くらいの老夫婦が「Saxophone Colossus」のレコードを胸に、会場前で記念写真を撮っていた。政府が年金施設の処分、売却を決めて、北海道厚生年金会館もその候補に挙がっているが、こういうシーンを見ると、やっぱりなくしちゃいかんよと思う。いま存続運動が起きている。urlは以下(↓)。応援します。
http://wiki.livedoor.jp/nenkin2005/d/北海道厚生年金会館存続を願う会)

■明日は、スクールカウンセラーを集めての市教委の講習会に行ってくる。どんな話が聞けるやら。まあ、今日のステージを思い出したら、ちょっとやそっと腹の立つことがあっても、にこやかに済ませられる気がするよ。


本日の脳内BGM:St.Thomas(Sonny Rollins