漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

なにを肯定する

■お寺のおそなえを、支援団体を通じて全国の経済困窮家庭に「おすそわけ」する事業があるらしい。その名も「おてらおやつクラブ」。これはいいなあ。なんといっても名前がいい。おてらおやつ。サイトを見ればわかるが、ロゴマークもいい。7月27日に北海道ではじめて説明会があるそうで、ちょっと顔を出してみようかなあ。麻生のお寺か。
おてらおやつクラブhttp://otera-oyatsu.club/
■こうやって、いろんな動きをしているところがあるはずなんだよな。子ども食堂もどんどん増えてるし。その中で埋没しないためにはどうしたらいいか。正直、最近の漂流教室は地味だよね。つながりは深まっているかもしれないが、広がってはいないように思う。

■新たな、小さなつながりが芽生える一方で、動悸が激しくなるようなことが起きている。沖縄県の高江ではヘリパッド建設を強行する国と地域住民、反対する市民が衝突している。機動隊500名が投入され、抵抗する人々を力づくで排除している。

高江の機動隊投入「暴力団壊滅と同規模」自民議席失い、政府強行

 参院選の投票箱が締め切られて約10時間後、東村高江の米軍北部訓練場メインゲート前には機動隊による人垣ができ、ヘリパッド建設に向けた関連作業の資機材搬入が始まった。政府は衆参全ての県内選挙区で自民党議員が議席を失ったことで、選挙対策のために控えてきた米軍基地建設を一気に強行し、県民を“敵視”するような方向にかじを切り始めている。

 「工事再開は全然問題ない。こちらのタイミングで進めるだけだ」。政府高官は参院選直後の強行をこう説明した。工事は国の特別天然記念物ノグチゲラなどの営巣期が明けた7月に入れば可能になる。それでも着工を遅らせたのは、米軍属女性暴行殺人事件など米軍関係者の事件事故が相次いで県民の反基地感情が高まり、逆風にさらされていた島尻安伊子沖縄担当相への配慮だったことをにじませた。

 今年3月。政府は辺野古移設を巡る代執行訴訟の和解で工事を中止し、参院選に向けて融和姿勢をアピールしていた。高江では3〜6月が営巣期のためヘリパッド建設の動きは静止したかに見えた。ただ工事に向けた準備は水面下で進められていた。建設に反対する市民の抗議を予想し、警視庁など全国各地の機動隊員約500人を現場に投入する手配を開始した。同時に防衛省参院選公示翌日の6月23日、同省や地方防衛局の職員約60人を高江や辺野古の抗議行動に対する「警備要員」として配置する計画を職員に通知した。職員は米軍属事件を受けて政府が再発防止策として創設した「沖縄・地域安全パトロール隊」にも従事し、警備要員にも充当させる形がとられた。

 抗議行動の現場に合計560人もの人員投入の計画。参院選のさなかに進められた背景に防衛省幹部は「逆風というより暴風。(参院選の)勝負は決まっていた」と明かす。一方、一部の警察、防衛関係者からは異論もある。警備関係者は「工藤会の壊滅作戦と同規模だ。重火器を持つ暴力団と一般市民を同一視するのは尋常じゃない」と苦渋の表情を浮かべ、特定危険指定暴力団工藤会の壊滅作戦で2014年に機動隊が約530人に増派された例を挙げ、同様に一般市民に対峙する政府の姿勢を疑問視した。

 今回の参院選で島尻氏が敗北したことで衆参両院の県内選挙区で選ばれた国会議員は辺野古新基地建設などに反対し、翁長雄志知事と行動を共にする「オール沖縄」陣営が全6議席を占めることになる。ただ政府は22日までには辺野古陸上部分と高江ヘリパッド建設工事を再開し、同時に訴訟に踏み切る見通しで、なりふり構わぬ姿勢を見せる。オール沖縄会議関係者は翁長知事が今月28、29日の全国知事会で沖縄の基地負担軽減を訴える前に「政府が先手を打ってきた」とみる。新基地建設に反対する民意が示されながらも「知事が工事を止められないとアピールするのではないか」と政府に対して強い不信感と警戒感を示した。
(7月18日琉球新報

基地についてはいろんな考えがある。政府の政策を支持する人もいるだろう。それはそれでいい。だが、高江で起きているのは別のことだ。これを肯定するのは政府支持ではない。単純に「暴力」を肯定しているだけだ。

■暴力を振るう側についてみても、自分はまったく安全にはならない。暴力という手段を認めてしまっているから。それはいつか自分に向く。防ぐには誰かを攻撃し続けるしかない。行きつく先はこうだ。