漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

出力のクセ

■10月にちょっとした計画があって、一枚噛んでいる。その打ち合わせで、ある歌人と知り合いになった。話しているうちは気づかなかったが、帰り道にハッとした。彼は以前一度見たことがある。5、6年前、おがるの実践発表会で、近々短歌講座を開くと紹介されていた。後日確認すると、やはりその人だった。

■挨拶を交わしたわけじゃない。遠くの席から、ほんのちょっと見ただけだ。それで数年経っても覚えてるんだから、他人の顔を記憶できないというのは、実は違ってたんじゃないか。覚えているが、出力の回路に少々クセがあるってことなんじゃないのかな。

■まあ、俺のことはどうでもいいんだけど、出力のクセというのは案外見落とされがちな気がするのです。というより、なにか苦手なことがあったとして、それが入力の問題なのか出力の問題なのかは区別できない。多くが苦手なことであれば出力と解され、そうじゃないものは入力と解されるのじゃないか。または具体的に身体を使うか使わないか。絵を描くのが苦手というのと、字を覚えるのが苦手というのでは、捉え方に差がないか。でも、「覚えた」というのは出力してはじめて証明できるのだから、書けなければ、やっぱり「覚えてない」ことになる。

■前から自分のことはエピソード入力だと思っていたのだけど、もしかしたらエピソード出力なのかもしれない。人を思い出すのじゃなく、エピソードや情景を出力するよう努めたら、案外すらすら名前も出てきたりして。いや、すらすらは言い過ぎか。

■今日は夜に中学校の飲み会があるので今のうちに日誌を書いておくのです。