■高知の夏の全国合宿で、サポステが出来てから相談件数が減った、といった話をいくつか聞いた。さもありなん、と思う。というか、これからそういう訴えはもっと増えるでしょう。予言する。
■サポステは厚生労働省の委託を受けて運営されている。国の事業で、相談は無料、プログラムも基本は無料だから相談が集まりやすい。でも、新興勢力なので元からある団体とうまく繋がってないことが多い。それで、これまで地道に活動を続けてきた草の根の自助グループ、相談機関が圧迫される。
■これは大型スーパーと個人商店の関係に似ている。大型の郊外店が出来て、昔ながらの個人商店が立ち行かなくなる。スーパーがあるうちはまだいい。しかし、ある日、郊外店が閉店すると、その地域にはもう何もない。廃墟となった郊外店と「買い物砂漠」が生まれる。
■じゃあサポステは? サポステが今のままでずっと存在してるならいい。でも果たしてずっとこのままなのか? 今後も同じかたちで活動を続けていけるのか? 草の根団体が潰れて、ある日サポステもなくなったら、それから先はどこが相談を受けるのか。「相談砂漠」が生まれるだけじゃないのかと、俺はちょっと危惧している。
■サポステは自前で相談事業をするより、厚生労働省がやる気なうちに、外から金を取ってきて、草の根団体に配分したらいいのになー。地域に根付いてる組織を大きくする。それだって「ネットワーク」の大事な役割だったりするので。
■「連携」って、うっかりすると旗振り組織の事業を回すためになりがちで、だから漂流教室で受けてる余市の事業もそうならないように気をつけている。地場を強く。どこも余裕なんてないのは分かるし難しいけどね。でも、「公共事業」の意味はその辺に…あー、でも何か利権に群がる構造にも見えてきた。うーむ。