漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

そんなところに

■夏日になるという予報のはずが、朝から曇ってひんやり涼しい。おまけに雨まで降ってきて、こりゃ予報も外れたと油断してたら、15時近くから急に気温が上がってきた。なんだこれ。イヤな感じ。

■街なかはポプラの綿毛が大量に舞っている。今年は少し遅いな。やっぱり春先が寒かったからか。

■訪問が一件休みになったので、事務所で昼寝でもしようとやって来たら、開けた窓からスズメバチが入ってきて部屋の中をブンブン飛び回っている。落ち着かないので捕まえたら、今度は逃がし方が難しい。放した瞬間刺されるのはイヤだし。

■そのうち面倒になって窓からハチ入り瓶を突き出したら、部屋には戻らずまっすぐお帰りになった。


■先週の金曜、札幌少年鑑別所の見学に行ってきた。鑑別所といえば、ジョーと西が出逢った場所。大部屋、パラシュート部隊、ねじりんぼう、やや内角へえぐりこむように打つべし! なイメージだが、もちろんそんなところではない。きれいで立派な建物だった。部屋も個室だし。

■家裁から送致されてきた少年を収容し、処遇決定の審判のために少年の心身について医学、心理学、教育学、などの専門的見地から鑑別を行う。これが鑑別所の役割で、「教育する場ではないのです」と担当者も言っていた。毎日の運動も全て任意参加になる。

■だから、検査のための課題作業は入所者と担当官「相互の関係のなかで行われる」とのこと。また、一番気にかけているのは入所者の「変化」だという。

■参加は任意。相互の関係のなかでの作業。「変化」を知ることが大事。思いがけなくフリースクールと似ている。

■「鑑別」とはその子を「知る」ことで、知るためには落ち着いた環境と落ち着いた関係と、そして時間が要る。時間をかけると変化も見える。変化を知る、というのは、その子のいろんな面を知るということでもある。どちらも「知る」ことに重きを置くから、共通点が多いのだろうか。

■施設内見学の前に、鑑別所の紹介VTRを見た。施設の役割や入所後の生活について説明している。何気なく見ていたら、以前、漂流教室でボランティアスタッフをしていたT山くんが映ってるじゃないか。しかも入所した少年の役で。危うく飲んでいたお茶を吹き出すところだった。そうだ。確か彼は法務教官になったんだよ。しかし、まさかこんなところで。