■たまに、どんとブームが来る。どんとの曲ばかりが頭の中を流れる。ROSA LUXEMBURGやBO GUMBOSを俺はリアルタイムで聴いていない。どんとがROSA LUXEMBURGで活躍してた頃は、俺はまだ中学生で存在そのものを知らず、BO GUMBOSの頃は、スターリンやじゃがたらの発掘に夢中だった。初めてどんとのアルバムを買ったとき、彼は既に他界していた。
歩き出せあこがれの地へ 呼んでいるおまえを
空を飛ぶ雲のように 軽くなってやってこい
ボロボロで倒れそうな時 呼んでいるおまえを
フラフラで倒れても ヨレヨレでやってこい
あこがれの あこがれの あこがれの あの地へ
あこがれの あこがれの あこがれの 夢に見たとこへ
(BO GUMBOS『あこがれの地へ』)
■「此処ではない何処かへ」みたいな歌は本当は好きじゃない。でも、どんとだけは別だ。「あこがれのあの地へ」と歌うとき、「この世の向こうへ連れていっておくれ」と歌うとき、その向こうに絶望が透けて見える。孤独さの、切実さの桁が違う。そして、若くして死んでしまった。享年37歳。旅先での死だった。
■訪問先で声を嗄らしていたら、それは、車の中でどんとの歌をうたいすぎたからです。
■気温が上がったら、一緒に黄砂もやってきた。車ドロドロ。明日は「漂着会議」。
本日の脳内BGM:あこがれの地へ(BO GUMBOS)