■札幌市のいじめ対策連絡協議会に参加。たとえば昨年度、児童相談所には7000件、アシストセンターには4000件の相談があったが、いじめに関するものはほとんどなかった。また、相談のほとんどは母親からであった。一方で法務局の行うSOSミニレターは320件中90件と、いじめの相談が三割近くを占めた。ミニレターは子供が直接書く。そうするとやはり割合は跳ね上がるのだろう。アシストセンターはメールでの相談も受けつけているが、SNSの発達により子供が通信手段にメールを使わなくなったため、今年度、試験的にLINEでの相談を実施するそうだ。
■札幌市幼稚園・こども園長会からは公立と私立の差について話が出た。「札幌市いじめ防止等のための基本的な方針」や学びのポイントをまとめた「まほうのかいわ」などは、市立の幼稚園にしか配られない。圧倒的多数の私立の幼稚園、保育園の利用者はそんなものがあることを知らずに小学校へ入学する。札幌PTA協議会からも、PTA活動に参加する保護者と参加しない保護者とで知識に差が生まれている現状が語られた。
- ま……学んだことを一緒に振り返りましょう
- ほう…方法を一緒に考えましょう
- の……伸びを認め、ほめましょう
- かい…改善に向けて、生活を一緒に振り返りましょう
- わ……わからないこと、できないことに挑戦できるよう励ましましょう
■被害(加害)者の生活と相談先、相談方法のミスマッチ。家庭の状況により生まれる差。これまでの対応ではうまくいかないことは明らかで、そのために札幌市教育委員会は13名のスクールソーシャルワーカーに加え、新たに巡回型のスクールソーシャルワーカーを5名導入したそうだ。いろいろ仕組みは動きつつある。ただ、なんとも遅い。その時差を埋めるのがNPOなはずだが、さて動けているか。(6/28夕)