漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

あれやこれや

■12月14日の山田の日誌じゃないが、パソコンソフトの使い方を教えていると、新しい発見があっていろいろ考える。これまで訪問でも漂着教室でも教えたことがなかったのでなおさらに。自分にも相手にもどちらにも驚く。

■たとえばワードで文章を入力してもらう。見ていると単語レベルで変換している。(←)この文を俺なら、

みているとたんごれべるでへんかんしている。

まで打って変換するが、彼らは、

みて(変換)いる(変換)と(変換)たんご(変換)れべる(変換)で(変換)へんかん(変換)している(変換)。(変換)

これくらい細切れに変換する。ローマ字入力での促音の出し方がわからないとも言われた。これはなんだと考えたが、おそらく彼らの馴染んだ機器がガラケーもしくはスマホだからだろう。スマホで文章を打つときは俺でも細切れになる。「つ」と打ってから「小」をタッチすれば促音になるから、ローマ字のルールを知っている必要もない。

■キーボードを使ってワープロソフトで文章を書くのは紙に書くのと同じ系統、スマホは別の系統ということになるのか。考えると面白い。

■そういや、英単語をパソコンで打とうとして急にわからなくなったことがあった。文字の流れでひとかたまりに覚えているから、一文字ずつバラバラにできない。しかし、いつの間にかまとまったアルファベットのかたまりと指の動きが連動した。その間に俺の体内になにか変化があったはずなのだが、それはスマホを操る俺に同じように起こるのか。または、いまワードの扱いを習う彼らに起きるのか。

■夜は漂着宴会。議員から赤ん坊まで、それこそ雑多な人が集まって今年最後の会としちゃよかったなと思いつつ、議員や赤ん坊というカテゴライズはまったく俺の都合だよなと思う。そのように書いて共感が得られるように思うから、議員とか赤ん坊とか属性で記すので、まったく美しくない。ああ、ほんとにイヤだな、しかし、切って捨てられない気持ちもあって云々。