■こっちから行くのと向こうから来るのと、気持ちには差があると思う。大雑把に言えば、迎える方が強い。自分のペースを保ちやすい。だから学校は先生のものになりやすいし、漂着教室はスタッフのものになりやすい。
■漂流教室が多くのボランティアスタッフに手伝ってもらいながらフリースクールとしてうまくやってこれたのは、こっちから出かけていくスタイルだったからじゃないかと思う。訪問はどうしたって向こうのペースに合わせなくちゃいけない。
■俺も山田もアクの強さじゃ人後に落ちない。まったくの偶然だけれど、訪問から始めたのは良かったと思う。相手に合わせる呼吸を覚えた。これから迎える側スタートのスタッフも出てくるだろう。彼らに、いかに自分が有利な位置にいるか得心できるようにしておかなくては。