漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

異国者と通訳

■そりゃ思うところはいろいろある。対象は「心に悩みのある中高生」という趣旨からも分かるように、初めから参加者を「弱い」と決めつけているところがある。「プログラムを通じての弱さの克服」がリフレッシュ・キャンプのテーマなのだ。

適応指導教室の先生は、どうしても「規律」「協調」を強く押し出す。「早く早く」とプレッシャーをかける。そして、双方から見れば俺のやり方は、子供を甘やかすルーズなものに映るだろう。

■そういう人たちが一緒になって子供に接すると、いいことが起きる。相対化されることでそれぞれの主張が薄まるのだ。子供がまともにぶつからなくてよくなる。

■しかし相対化だけでは混乱も生む。そこを埋めるのがボランティアスタッフの役割だ。彼らはそれぞれの違う対応をうまく融合し、子供らに説明してくれた。そうか、ボラスタは通訳だったのか。

■ということで、青少年自然の家適応指導教室フリースクールというそれぞれ異なる習慣を持つ異国者が、ボランティアスタッフという通訳を介し、子供国の住人とともに暮らすというのが今回のキャンプだったわけですよ。うまくいったのは通訳が優秀だったこともあるけれど、異国者同士、または異国者と通訳でたくさん意見交換できたことも大きい。そうやってみんなで話すことで、異なる習慣も理解しやすくなる。

■懇親会的な打ち合わせ時間をたっぷり用意したネイパル森の作戦が功を奏したというわけです。

■うまくいくと次を考えてしまう。ここに学校をぶち込んでみたらどうなるんだろう。まあ一番大変なのは通訳だろうな。がんばれ。

■空が一段高くなって、いよいよ秋という感じになってきた。午前中に、NPOと企業とのマッチングについて話を聞きに行き、その後、今週末の講演会のことで打ち合わせ。訪問1件。漂着教室で事務作業。今日は利用者5名とわりに多かった。さあ、明日はどうなるやら。