漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

場の持つ力

■昨日は6人も漂着を利用していたが、今日は二人。ゆったり過ごせる子もいれば、二人でもどう過ごすか悩む子もいる。それを横からゆっくり見つつ、感じを味わう。そして、それにそっと付き合う。大したことはできないのだ。

■率業式の時、多くの子供らがカレーを食べながら、また、ゲームをしながら自分のペースを他の人とうまいこと合わせるのを見た。学校では人間関係を作るのが難しいなんてことを言われていて、不登校しているきっかけもそれである子らが、何故年に一回だけの行事に来て、うまいことできるのか。

■一つには、学校行事のような型のある行事でないことが理由だろう。型が無いというのは振る舞いの自由度が高いということだが、それは他の人の行動を受け入れることから成り立つ。合わせるというよりも、人を受け入れるという雰囲気だったのだ。もう一つは、異年齢の集会であったことだろうか。これは自分が「生徒」という型を間違いなく演じなくてもいいということになる。多数の「生徒」が少数の「先生」にコントロールされるには、「生徒」の内面に型を意識させて自己の行動を自律的に制限するのがもっとも効率的だろう。しかし、それは人と付き合うときに、相手のことを考える以上に自分のことを見なければならない。これでは相手との関係を作るのに邪魔が入ってしょうがない。

■要するに、学校という場の持つ力が大きすぎるから、人同士の付き合いがめんどくさいのだ。できるだけ、そんなめんどくさい環境は無くすようにしたい。それは、訪問の中でも漂着でも同じだ。

■訪問先でまたPCパーツをもらった。ちゃくちゃくともう一台組めるようになってきている。できたらどうするか。