漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

大丈夫だ

100,000

■10万ヒット目の証拠写真が東田さんから送られてきた。おめでとうございます、と書いといてなんだが、何がめでたいのかよくわからん。

■訪問先の子が「英語を勉強したい」と言っていた。スタッフの寺沢くんも同じことを言っている。今日「漂着教室」に来た子は「英語わかんねえ」とぼやいていた。いっそ、まとめて山田に習ってはどうか。山田塾開講の需要はいかほどか。俺は消しゴム版画でも教えよう。

■今年3月、能登半島は最大震度6の地震に見舞われた。復興支援の輪が広がる中、「能登の酒を飲もう」というキャンペーンが行われた。能登は酒どころだ。能登の酒を買えば能登に金が行く。そうやって被災地を応援しよう、というわけだ。個人が始めたと記憶している。その後運動は広がり、酒だけじゃなく、米や海産や工芸品や、能登の物産がずらりと並ぶようになって、今も続いている。

■自分が酒飲みだからというわけではないが、俺はこのキャンペーンが気に入っている。地震で何もかも失ってしまった。大変だ。だから支援しよう。そういう発想の復興支援に対し、このキャンペーンは、あなたたちは色んなものを持っている、と被災地に言う。能登にはこんなに素晴らしいものがたくさんある。私たちはそれを欲しいと思っている。地震で多くのものを失ったと感じてるかもしれないけれど、決してそんなことはないのだ。だから大丈夫。「能登の酒を飲もう」キャンペーンはそう言っている。

■「大丈夫か」と心配されることは必要だが、「大丈夫だ」と請け合われることもまた必要だ。「大丈夫か」は支援に繋がり、「大丈夫だ」は応援に繋がる。応援は相手の力を信じ、期待するところから始まる。テレビで新聞で、新潟の地震の情報が続々と入ってくる。新潟も米どころ酒どころだ。新潟の酒を飲み、「大丈夫だ」と伝えよう。