漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

全障研北海道支部第28回夏期学習会その2

■去年7月末の道民教の隣でやっていたのが全障研だった。あの時は機会があったらそのうち関わることになるんだろうなぁ、程度の認識だったが、一年後には出席しているのだった。ぼくが出席したのは特別分科会1「初めて障害児支援に携わるあなたへ」。運営担当者は、どろんこクラブ(左のアンテナ参照)の金城朝子さん、相談室ぽぽの和久井三保子さん。どちらの方にもお世話になっているので参加した。

■こちらは相馬氏の分科会と違い、参加者は運営担当者と直接の知り合いという人が全部で10人ほど。発達障害を持つ子供達への介護を行うヘルパーさんたちが、実践の中で出てくる悩みを語ろうという分科会だ。タイトルから見て、学校の先生なんかも参加するのかなと思っていたが、それはまったくなかった。レポート発表は、どろんこクラブで昨年から子供と接し始めた五十代半ばの男性職員とある事業所でヘルパーとして働いて3年になる人の二人から。どちらも、自分が子供と接する中でどのように変わってきたかを発表してくれたのだが、前者は子供が先生となり自分が育っていると自分の変化を楽しんでいる様子を語り、後者はヘルパーとしての責任と対応の難しさに耐えながら日々を過ごしている様子を語ってくれた。

■午後は二人の発表を受けて、1、実践の中で困る事例 2、事業所について困ること について前もってアンケートを取った上で語ることになった。しかし、1だけで時間を最後まで使ってしまった。個々の事例なので、くわしく書くわけにはいかないが、参加者一人一人が抱えているものを少しでも出すことができた分科会だったと思う。

■障害児の介護を行うヘルパーのやっていることが漂流教室で子供と付き合うときに役立つかというと、直接は関係無い。ぼくらが会っている子供たちとはまったく違う介護の話ばかりだ。だから、最初はどういうスタンスでこの分科会に参加していればよいのか戸惑っていた。しかし、ヘルパーがどのようなことを大変だと思い、どのように子供と接していたいのかという話を聞く度に、自分達のスタッフが子供と会っているときは何を考えているのかが気になり、大変さを分かち合うことのできるシステムを作って行かねばならないと強く思った。次回があれば、スタッフを使う側という視点で出席して話を聞くことにしようと思う。

■ところで、「おらが町の特別支援教育」という分科会があり、そこに地方でやっているメンタルフレンドの事例が発表されていた。今回顔を出すことはできなかったが、パンフレットを司会者に渡して配布をお願いした。むー、次回があれば、そっちに行こうかな。(9/12)