漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

もの言わぬは

■午前中は市民活動促進センターで事務作業。外で子供たちがわーわー騒いでいる。何かと思ったら、ケータイのカメラで耳の穴の中を撮って見せあっこしてるのだった。面白いことを考える。俺もやってみようと思ったが、ちょっと勇気が出なかった。

■午後から、札幌自由が丘学主催のフォーラムに参加。文部化学省からの委託事業についての報告と、代表の亀貝さんの講演、フリートークの三部構成。委託事業の報告を聞きながら、こんな面倒なことをしなきゃいけないなら選にもれてよかったと思った。しかし、講師陣がいて、子供たちは「生徒」と呼ばれて、学芸会はあり遠足はあり運動会はあり部活はあり、自由が丘は立派に「学校」なのだった。皮肉でも批判でもない。それがフリースクールの本道であろうと思うし、そういう施設があるから「漂流教室」も成り立つ。亀貝さんも「"学校"を取り戻したい」と言っていた。それは間違ってないと思う。自由が丘は「フリースクール」ではなく「オルタナティブスクール」という言葉を使っている。つまり選択肢の増加なのだ。

■フリートークでは「自立」「就職」について話が盛り上がった。俺は「自立」という言葉はあまり適切じゃないと思っている。ただ、それをうまく説明できない。就職については、どうしてみんなどこかに"入社"することしか考えてないんだろうと疑問に思う。そのくせ、「自分に合う仕事」なんて言うから気に障る。「自分に合う学校」はあると思う。「自分に合わない仕事」もあると思う。でも、「自分に合う仕事」なんてねーよ。とどのつまり「仕事」とは、「誰のどんな願いを叶えてあげたいか」という"愛情"に似た問題だからだ。これが自前の講演会なら大いに気炎をあげるところだが、他所様の会をぶち壊してはいけない。我慢我慢の連続で、終わったらどっと疲れた。もの言わぬは腹ふくるる業なり。これからここで少しづつ吐き出そう。