漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

ひとつ前進

■札幌は例年より雪が少なく、車もずいぶん走りやすいが、それでもそこここで小さな渋滞にぶつかる。年の瀬だなと感じる。今日は冬至。今年も後10日を切った。

■市内の小学校は終業式。荷物を手に帰る子供の列に、1人2人と大人がついている。昨今の事件を受けて、保護者同伴の下校を決めたのだろう。ご苦労様とは思うが、しかし、言っちゃ悪いが形だけに見える。子供が走り出しても止めるじゃなし、あれじゃ不審者は防げても、交通事故は防げなかろう。犯罪に巻き込まれるより、車に跳ねられて死ぬ子の方がよっぽど多いと思うが、「安全」の視野が狭いから気づかない。恐く急に狩り出されたんだろうし、仕方ないとも思うが、どう言えばいいんだろう、責めるつもりはないんだけど、なんだかひっかかってモヤモヤしている。

■訪問先の子のことで、彼の在籍する中学校へ。校長先生と会う。学校として、その子のためにやれることはちゃんとやりたい、訪問時の様子やアドバイスなど遠慮なく伝えてほしい、とのことで、今後連絡を取り合っていくことで合意する。伝えるばかりじゃつまらない。向こうからこちらへの要求も欲しい。と、ここまで淡々と書いてますが、実はけっこう感動してます。いや、これスゴイことなんですよ。今までのことを考えたら。まあ、そんなことが「スゴイこと」な現状がどうか、という批判は甘んじて受けねばならないが。学校の対応だけじゃなく、これまでのこっちのやり方にもね。とまれ、ひとつ前進したのは間違いない。これを良き先例とすべく頑張ろう。

■訪問は2件。1件は今年最後の訪問。ちょっと早めの「よいお年を」の挨拶で別れる。