漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

複線は楽

■♪あなたお願いよ〜席を立たないで〜。ラジオで「ロマンス」がかかって、いきなり頭の中は岩崎宏美まつり。いつでも2人はシンデレラ・ハネムーン、好きにならずに〜いられ〜な〜い〜、お帰りなさい私のところへ〜。

■中1だったか中2だったか、「決心」という曲が好きだった。確かCMで使われていた曲だったと思う。♪いい男になってね時間をかけて〜いい男になってね私の隣で〜。その頃は「いい男」になるのがこんなに難しいなんて思ってもみなかった。もう、ちっともなれやしないよ。まして「私の隣で」なんて。難しすぎます。

■もっとも、自分の中の「いい男」の基準も当時と比べたらずいぶん違う。違うというか増えた。これは年を重ねたおかげだと思う。あっちはダメでもこっちで、という具合に複線で勝負することが出来るようになった。これは心強い。それなのにまだ「いい男」になれない。これは悲しい。

■気を取り直して。「複線」というのは案外何にでも使えるもので、2つ3つと持っていると、どこかでうまくいくものが出てくる。荒俣宏も「やりたいことをたくさん作っておけ。そうすれば、どれかはうまくいく」というようなことを言っていた。まあ、この「やりたいこと」というのが曲者だったりするのだが。「やりたいこと」を「やらなくちゃいけないこと」と捉えている子は結構多い。何かを「やりたい」と思ったら、それは必ず「やらなくちゃならない」、しかも「楽しく」、なんて具合にガチガチに縛ってしまう。「やりたいこと」は1つに限る、と勘違いしていたりするのは、えてしてこういう人だ。思考が固い。

■複数の軸を自分の中につくっておく。または周りに見つけておく。そうすると結構楽だ。北欧なんかだと学校制度も複線だったりする。生きやすい世の中なんじゃないかと想像する。

■昨日、札幌芸術の森の前を通ったら、対向車線は遥か向こうまで続く車の列。イサム・ノグチ展を見に行く人たちの列だ。俺は正直、イサム・ノグチの何がいいのかさっぱりわからないので、ご苦労なこってとさっさと通り過ぎた。エナジーボイドだっけ、あんなバカでかい箸置きみたいなものを見るためにこんなに並ぶとは、なんて酔狂な人たちよ。しかも雨の中。

■今朝になって、叩きつけるような雨がやんだら、涼しい風がやってきた。すごしやすい一日。訪問3件。ゲームをしたり勉強したり。