漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

階段かボートか

■山田代表の危惧が現実に。今日の月例勉強会は人が集まらず惨澹たるありさま。と、こんな一文で済ませていい問題ではなく、俺と山田の管理能力欠如が露呈したということ。早急に改善をする。

■空いた時間、2人で自分の子供の頃の話をする。前にも書いたかもしれないが、俺はおよそ協調性というものを持ち合わせない子で、1人で遊んでいるのが好きだったし多かった。今なら、問題ありとチェックされてしまうかもしれない(いや、親は担任からあれこれ苦情を言われてたらしいが)。それでもどうにかなってたのはどうしてか。そういう話をした。

■あくまでイメージでしかないのだが、以前は子供の成長というのは階段のようなものだと思っていた。だから、「漂流教室」はその踏み段のひとつになろうと考えていた。だが、最近、思い浮かぶイメージが少し変わってきた。階段というよりはボート。ゆらゆら揺れるボートに飛び移るのは怖い。同じく成長も先の見えない不安定なもので、しかし、そのゆらゆらしたところにいつかは一歩を踏み出さなくてはならない。ポンと飛べる子もいる。そうじゃない子もいる。そうじゃない子も、例えば片足は船着き場に置きつつ、もう片足を踏み出すのならばどうか。最初はすぐに足を引っ込めてしまった。次はもう少し体重をかけてみた。そしてあるとき、思いきって飛んでみた。そういう足場のひとつに「漂流教室」はなるのかな、とそういうことを考えている。

■つまり、協調性のない相馬少年がそれなりにどうにかなってたのも、ボートへ飛び移る足場は意外としっかりしてたからじゃないか、ということです。それは家庭だったり学校だったり裏山だったりいろいろなんだけど。

■今日も気温が上がる。夜になってもまだ暑い。こんな日を無駄にする手はないと、友人を誘ってクワガタ捕りに行ってきた。街灯に集まるところを狙ったのだが、いたのはメスばかりで、持って帰るのはやめた。夏休みの週末らしく、他にも親子連れがたくさんいた。仮令、捕れなくても、そういう時間はそれなりに楽しいだろうと思った。