漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

夏の風物詩

裸じいさん

■雲ひとつない青空。湿度の低いからっとした天気で気持ちがいい。道路の真ん中を、上半身裸のじいさんが自転車でよろよろ走っていた。裸のじいさんが出てくる季節になったか。夏だなあ。

■午前中は新人スタッフの研修と通信作り。ワークを通して実際に傾聴、受容について学ぶ。途中、ボランティアスタッフの滝山くんが「月刊漂流」の原稿を持ってやってきた。「月刊漂流」とはスタッフの一言を集めた小冊子で、来月に創刊号が出て、その後月いちペースで発行の予定。

■午後から訪問2件。うち1件は黒田くんと共同で訪問していたお宅で、山田の日誌にもあった通り、黒田くんの就職で訪問が続けられなくなったので、今日ともに伺って、終了の挨拶を済ませた。俺からも、黒田くんお疲れ様。もっとも「漂流教室」に在籍はするようなので、折に触れ会う機会はあるだろう。

■会う、といえば、かつてスタッフをしてくれた金山さんにセンターでばったり出会った。近況を知りたくてちょっと寄ってみたとかで、そうやって思い出してもらえるのはとても嬉しい。居合わせた偶然に感謝。

6/27の日誌の続き

■一昨日の日誌で書いた「本に書かれていたちょっと面白いこと」とはこれ(↓)。

A君にとって私の存在は、「かかわると楽しい人」「行動の指針を示す人」であり、しかし、「少しずつ無理を言う人」のようでもある。

アスペルガー症候群高機能自閉症青年期の社会性のために』

アスペルガー症候群の中学生A君との関わりについて、担任の先生の実践報告の中の一文だ。「少しずつ無理を言う人」というのがいい。

■子供の気持ちに懸命に寄り添うのはいつか無理を言うため、と言ってしまうとちょっと語弊があるが、そういう感覚は俺の中に確実にある。強要したり説教したりではなく、ちゃんと会話をするために、先ず子供の話を聞いている。上段から一方的に語るだけならコミュニケーションではない。そういう手段も否定しないが、ややもすれば子供の周りはそういう手段“だけ”だったりするのだ。