漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

オトナの一休さん

NHKで毎週火曜にやっているオトナの一休さん。これがかなりおもしろい。でもこのおもしろさは言葉ではきっと伝わらない。是非見てほしい類いのもの。たった5分です。

■オトナの一休さんは、一休宗純が書いた狂雲集や一休の弟子が書き残した文献などを元に制作された5分アニメ。あのよく世間で知られている子どもの頃の一休さんではありません。あの子供のころの一休さんが大人になったら何をしていたかというのを文献を元に作られています。これがかなりおもしろい(二回目)。

■その中でいつも一休宗純が訓示といいますか大体は一話につき自身の弟子達や蜷川新右衛門に対して一喝する場面があるのだが、その中で結構強烈に印象に残った言葉が一つ。「滅宗興宗」。アニメの中で解説してました。

師匠の教えはいわば水のようなもの。それを弟子に継がせても全ての水は継げない。やがて水はなくなり最後は滅ぶだけ。禅とは師匠から継ぐものでは無い。禅は己で興していくものなのだ。よく滅ぼす者がよく興す。

■これは何も禅宗に限ったことではない。企業や国家、地主やその他もろもろ。先代から継いで次の代が違う解釈をして時代に対応しようとしている。それが正しいかどうかはわからない。だがただ単に先代のいわばコピーみたいな事をしていてはいずれ滅ぶだろう。日本の企業が何百年と続いているところがあるのは、それはその時代ごとに何かを良く滅ぼし何かを良く興した結果なのかもしれない。人間いつまでも固執しちゃいかんね。まぁ急進的なのも結局社会に受け入れられずに終わってしまうこともあるのだが。それは後世の歴史家たちの評価を待つしかない。

■このオトナの一休さん、実は5分間アニメなのにテーマソングがあります。結構これがいい曲。リズムがかなりいいぜ。何度も聞いてしまう。