漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

見えた

■絵を描くのが好きで、特に模写が得意です、というか私は模写しか出来ないのですが、しかももっと言うとアニメ絵しか模写出来ないんですが、最近リアル絵を練習し始めました。主にフクロウです。
■そもそも何故模写しか出来ないかというと、自分らしさを持っていないのでオリジナリティがないからです。私らしい絵とか、癖がある絵とかが描けないし、わからない。私っぽい絵ってなんだろな?
■なので、そんな私が絵をうまく描けるようになりたい!と思った時は、見たまんま100%プロの漫画なりイラストを真似して、プロが描いた絵に少しでも近付こう、それが上手い絵だ、という考えになりました。上手い絵=プロの絵です。あとカラオケ上手くなりたい!と思った時も、歌手の歌い方なり声色を似せることしか思いつきませんでした。何をやっても真似っこです。
■そして何故模写は模写でもアニメ絵しか模写できないかというと、線が見えるからです。逆にいうと写真とかフィギュアとかは線が見えません。3Dだから。あと、カードとかキャラクターのアップ画像を模写する時は、技名とか名前とかで隠れた部分や描かれていない部分は絶対描けません。想像で、ここに腕があるんだから手はきっとこんな位置でこうなってるだろう、というのが出来ません。見えないものは描けません。線がないので。
■で、そんな私がリアル絵を練習し始めました。写真画像を見ながら、いかに写真っぽくリアルっぽく描けるかを練習しています。鉛筆で描いて指で擦ってぼかしたり、消しゴムで凹凸をつくってみたり。
■そうやって何度も描いて練習していると、線って見えるんですよね。今まで見えないものは描けません。と言っていた線が見えるようになるんです。例えばフクロウばかり描いていると、見切れて見えない足の爪の部分とか、正面を向いている写真を見ながら後ろ姿の模様とか、もっと言えば骨格も見えてきました。
■なんだか、今まで見えないものは見えない、なので描けません。と見えるはずのものに目を背けていたのだと思いました。いや、実際そんな大袈裟な話ではないんですが、見えなかったものが見えるようになった時は衝撃でした。
■こうして見えない線は見えるようになりましたが、自分らしさは未だに模索中です。むしろ模写に拍車がかかりました。自分らしさ募集中。