■漂流教室を始める準備をしていたときに9.11があって、大袈裟ではなく、世界はこれからどうなるんだと震えた。その後、漂流教室はなんとか潰れず14年目に突入して、世界では争いが絶えない。今回のパリの事件を見て、おかしな言い方だが、同じときを一緒に過ごしてきたような感覚がある。違うのは、9.11ほど素直に悲しめないことで、あのころより日本人はずっと当事者になった。かしこくなったと言えるのかもしれないが。
■「草の繊維の手織り布展」を見に行く。ひとりの力で植物から繊維を取り、糸を紡ぎ染め、布を織る。つくる作業が世の中の根元を支える。生い茂る葛が土を固めるのに似てるような気もするが、感傷かもしれない。(11/16午前)