漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

訪問ありがとう

■午前中、教育委員会にて「相談支援パートナー(心のサポーター)」についての説明会。どういう関わりになるのか、意思決定はどう行われるのかなどの仕組み関係の話しを聞けたのは良かった。四月からが楽しみ。

■その後、漂着教室にて大阪のNPO法人フェルマータの職員さんお二人と会談。大阪で若者サポートステーションや障害者の就労継続支援施設など手広く運営している団体が、何故漂流教室に…と思ったら、札幌で若者支援している団体がどのように繋がりを持っているのか、居場所的支援のあり方について職員や団体間での捉え方についての悩みなどを話したかったみたいだ。

■夜、スタッフの篠村くんが今月末で札幌を去るので会食。話していたら、訪問についての有り様が、昼に話していたこととリンクした。訪問支援にせよ居場所的な支援にせよ、そこで当事者と会っている時間はこちらにとっては貴重な「仕事の時間」かもしれないが、当事者にとっては生活の中のほんの少しに過ぎない。我々にとっては会っている時間が重要だが、当事者にとっては我々と会っている以外の時間の方が重要であるのが普通だ。訪問や居場所で会っている時のことよりも、そうでない時間の事を考えた方がうまく付き合うことができるだろう。

■そして、訪問も居場所も長く続くことで、相手のことを良く見ることができる。ある支援者が当事者と会う期間が短い場合と長い場合を比較してみよう。短い期間しか会っていない場合、支援者は目に見える大きな変化にしか気づけない。長い時間をかけると気づくことのできる、「え、これが変化の始まりだったの?」というような微妙な出来事は、短い時間ではそれがどうなるのかわからないので見過ごされてしまうのだ。

■などという話しを、飯を食いながらしていた。うん。いい訪問をしてくれたよ。ありがとう。(22日)