■『君に届け』読みました。1〜10巻を訪問先から、最新刊の11巻をボランティアスタッフから、昨日借りて昨日読んだ。確かにこれは面白い。
■ラブロマンスって要は「すれ違い」なんだけど、シチュエーションじゃなく、言葉でのすれ違いが主なのがこのマンガの特徴だな。だから、ほかのマンガなら騒動になるような出来事も、案外すぐに収束する。行動のすれ違いじゃなく、理解のすれ違いだから、会ってちゃんと話すと収まるのです。また、みんなちゃんと居るんだな。会えないことがほとんどない。一方で、好きだと伝えてから、その意味をお互いにきちんと確認するまで丸々2巻分も使ったり、大事な気持ちの確認にはきっちり時間をかける(要するに、理解ってそれだけ大変なんだよ、ってことでしょう)。これ、連載で読んでる人はじれったくてしょうがなかったんじゃないか。
■気持ちは、はっきり言葉にして相手に言わないと伝わらない。言葉は、伝わった中身をきちんと確認しないと届かない。おまけに、自分だけじゃダメで、相手も確認してくれないとやっぱり届かない。言え。確かめろ。そういうマンガです。
■だから、このマンガ結構ハードだと思うんだよな。よくみんな読んでるというか、これが人気ってことは、よほど意思疎通に難を感じてるということなのか?
■まあ、主役ふたりがそのうちうまくいくのは最初から分かる仕組になっていて、そこで安心できる分、友達ができる過程はなかなかスリリングに描かれている。少女マンガでの女友達は重要なんですよ。うまく説明できないけど。同性の友達がずっといるからサバイブできるわけですよ。彼氏より下手すると大事なんですよ。
■風早くんがだんだんダメな人になってくところも面白い。距離が縮まったということだから。つき合うからには、お互い対等なところにいないとね。あ、関係ないけど、青少年は少女マンガ読んだ方がいいぞ。あそこに出てくる男子にモテ要素が入ってるわけだから。顔の造作とかはこのさい無視して、たくさん読めば、どこか共通のキャラを発見できるから。俺ももっと早くに読んでいれば。いや言うまい。
■ということで、40歳は胸がキュンとなったりはしなかったが、満足はした。途中、中だるみしそうなところで、うまく新キャラが出てきたのもよかった。次の巻が出たら誰か貸してくれ。とりあえず、くるみちゃんを応援してます。
■送迎1件、訪問1件。前にも書いたかもしれないが、生活環境が変わることで言葉が変わるのが面白い。最近、「やばい」という言葉を覚えたようだ。恐らく本人に自覚はないだろうけどね。
■いつの間にか、J・P・ホーガンが死んでいた。つかこうへいと共に合掌。