漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

世界はくだらないから、ぶっとんでいたいのさ

■大人が子供を殺して構わない世界、なんて夢を見たのは恐らく、thee michelle gun elephantの「Girl Friend」を歌ってたせいで、貧困なイマジネーションにがっかりだが、東京都青少年育成条例はもっとつまらない。

青少年育成条例の「不健全な図書類等の販売等の規制」にはこういう項目もある。

青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの

いや、それは無理だろう。何を見たって興奮するのが青少年じゃないか。聖書もギリシャ神話も古事記も、辞書だって新聞だって青少年にはエロスの宝庫だ。どうすんの。全部規制すんの。源氏物語も国語の教科書から抹消だ。

■大体、「不健全」なものを見せなきゃ「健全」に育つって発想がおめでたい。機械じゃないぜ。人間様だぜ。そんなふうに考えるのは、そもそも子供も成長ってもんも信用してないからだろう。残念ながら人の育ちはもっと複雑で豊かだよ。ALCOHOL、DRUGS、ROCK'N'ROLL。LOVE & SEX、CHILDRENだ。

■この条例が目指す世界は、誰の望む世界なのか。当の青少年は間違いなく望んでないぜ。自分の願望を他人の姿を借りて叶えるのはやめなよ。