■五味太郎作品展を観に帯広美術館へ。旅のお供はエレカシ、斎藤和義、怒髪天、theピーズ、ワッツラブ?、カーネーション、シアターブルック。岡村ちゃんを忘れたことが悔やまれる。秋のようなさわやかな空の下、快適ドライブ。飛ばす車が少ないのも嬉しい。原油高が理由なら悪いことばかりじゃない。
■帯広美術館は広い公園の一角にある。向かいに児童会館があるのがいい。時間がなくて寄れなかったが、同じ園内に動物園もある。泊まりがけで来て、一日遊んでいたい場所だ。
■ばくち一本でやっている人間は体つきで分かる。全てをばくちに注ぎ込むから贅肉がない。阿佐田哲也がつかこうへいとの対談でそんなことを言っていた。五味太郎を見るとその言葉を思い出す。といって悲壮感があるわけでもない。飄々と、しかし絵本に全てを注いでる。
■贅肉がないのは絵本も同じ。デザイナー出身だからか、そういう性質か、余計なものを描かない、最近は教育方面での露出が多いが、展示では絵本にだけ焦点を当てていたのがよかった。なんだかんだ言って絵本が全てなのだと思う。原画を見ながらどんな風に描いてるんだろうと想像を巡らすのは楽しい。
■ところで道東で蛾が大発生しているという噂は本当だった。夜道を走るとフロントガラスにばちばちぶつかってくる。対向車のヘッドライトに、降りしきる雪のように蛾が照らされたときはさすがに戦慄した。蚊柱ならぬ蛾吹雪。『かかかか』という絵本の原画が展示されてたが、帰り道は「がががが」だった。