漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

感情が先か行動が先か

カッポ酒

■「最近の政治家はなってない」と訪問先の子が怒っている。最年少で当選した某とかいう議員がテレビに出て、両親のことを「お父さんお母さん」と言ったらしい。そこは父、母だろうというわけだ。若い人だけではない、最近は年配者でも平気でお父さんお母さんだ。人前では父母祖父祖母と呼ぶべしなる教養はもうすっかり廃れたと、俺は半ば諦めている。きょうはぼくのおばあちゃんのななかいきがありました。

■法事の次は「漂流しない教室」会議。廃校利用の現状報告ならびにNPO法人格取得のための議論。定款に大幅に時間を割いている。具体的には、軽度発達障害の子への支援をどう盛り込むか。目的に入れるのか、事業としてコースを設立するか。事業にするなら何をすべきか何ができるか。

■話し合う中で、自尊感情と行動についての話題になった。「漂流教室」ではメンタルフレンドなどを通じて、子供の自尊感情回復の手伝いをしている。自分がそれなりのものなんだと思えれば、次第に行動も起こすだろう。事実、そういうケースは多い。だが、逆からのアプローチもある。何か行動を起こさせて、そこから自信をつけていく方法だ。ニワトリと卵に似て、どっちが後も先もないのだが、こういう議論になるのは、「漂流教室」の活動が新たな域に入った証拠なのだと思う。今までのやり方以外にもできないか、という。

自尊感情については、「と・ざ・ん」の日誌でも最近触れられていた。上手くいったことを覚えるのが得意な人と、失敗体験ばかり覚えてしまう人とがいると思うのだが、その違いは何なのだろうか。

■会議後、訪問1件のはずが、行ったら一家そろって留守だった。日曜の訪問はなかなか難しい。

■昨日は栗山の小林酒造が開いている「造り酒屋をもっと知る会」に行ってきた。今回は、野遊びをしながら酒を飲もうという趣向。上の写真は、竹の徳利に注いだ酒を焚き火であぶって燗をした「カッポ酒」。その他、日本酒だけで煮たネギマ鍋やら干しタラに熱燗を注ぐ「タラ酒」やらいろいろ楽しんだ。思わぬ知り合いに会いびっくり。