漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

フラフープを見よ

■親から聞いた話。フラフープがブームだった頃、やり過ぎると腸捻転を起こすという噂が広まり、規制が相次いだとか。腸がねじれるとはもちろん迷信だが、それを今笑えるかどうか。代わりに「ゲーム脳」なんてのがある。流行った遊びとそれに対する世の中の反応を調べたら、ちょっと面白いものができそうだ。笑い過ぎてそれこそ腸がねじれるかもしれない。

■「相手と顔も合わさずに言葉をかわすため、空虚で心が伝わらない」という批判が電話創成期にあったそうだ。ネット上のやりとりに対する批判に似ている。したり顔で「文字だけでは気持ちが伝えきれない」という人がいるが、そういう人は単に面倒くさがりなんだろうと俺は思っている。気持ちを伝える手段として、手紙は長らく電話の上位にいたはずだ。上述の電話批判も「文字>声」だからこそ出たのでしょう。歌のやりとりで気持ちを確かめあった文化だってあったじゃないか。

■要は、自分に馴染みのないものは平気で叩けるという、それだけのことだ。そこに「子供への悪影響」とか「犯罪の誘発」なんて言葉を附加すると、正当性を保障されたような気になって調子に乗る人が出る。またぞろゲーム規制に走りそうな世の中を見ているとつくづくそう思う。ものを言うのは勝手だが、「フラフープで腸がねじれる」とどれだけ違うか考えてからにしてもらいたい。

■「子供への悪影響」なんてねえ。♪そんなことお釈迦様でも知りませんハハ〜(みうらじゅん「お釈迦様」)

■月例の勉強会では、新年度を迎えての訪問先のいろいろな変化が聞けてなかなか楽しかった。もうそろそろ訪問も必要なくなるかも、というところが2、3件。ボランティアスタッフのみんなは本当によくやってくれている。はっきり「これだ!」という成果の見えない仕事だが、子供の変化の裏には間違いなく彼らの影響がある。

■来月から広汎性発達障害について読書会を開くことにした。適当な文献を探さねば。


本日の脳内BGM:お釈迦様(みうらじゅん