漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

心理系の本と哲学の本

■ボランティアスタッフの坂岡です。12月なのに雨が降りましたね。自転車がつかえるのは都合がいいのですが、札幌で雪が見られないのは何か物足りないです。

■最近めまぐるしく動いてる気がします。今日は朝から大学の授業で発表の準備をし、印刷をし、授業に出て発表し、終わったと思ったらケースを担当し、先生からいろいろ注意をされ、報告書を書き、今さっき帰ったら、「あ、今日ブログ書く日だった!」と思い出しました。特に何か書くことにさく時間が非常に多い。

■そんな忙しい日々のなか、最近こころの安らぎになっているのが哲学系の本です。僕の本棚は、心理学系の本と哲学系の本で大勢が占められていますが、大雑把にいうと、心理系の本「実践的」、哲学系の本は「根本的」という印象を受けます。(といっても、哲学の本は入門書レベルのものばかりで、「にわか」かもしれませんが。)

■心理学だと、「具体的に何をどうするのが効果的か」という感じです。もちろん、それは面白いのですが、「そもそも心ってなんなの?」「そもそも役に立つってどういうこと?何の意味があるの?」「そもそも人と人との関係って何?」「そもそも世界って何?」「人生って何?」「今、このことを何のためにやってるの?」という「そもそも論」には答えてくれません。日々の「やるべきこと」に追われていると、この「そもそも」がだんだんわからなくなってきて、「そもそも、俺は何をやってるんだろう」と不安になってくるのです。

■だから、哲学の本を読んでいるとホッとするのです。デカルトの「方法的懐疑」や「われ思うゆえに我あり」もそうですが、「当たり前とされている前提を問い直し、己が生の原点に立ち返る」という発想が哲学にはあり、それにすごく共鳴してしまう。それは自分が常に不安定で、疑い深い人間だからなのかもしれません。

■忙しい日々の仕事に追われ、「そもそも……」という根本的な問いに襲われてしまう人には、哲学はおすすめできると思います。今晩も寝る前に読もう。