■夏休み明けの9月1日に子供の自殺が増えると報道されたのを受けて、今は無き不登校新聞社やフリースクール全国ネットワークが「明日学校へ行きたくないあなたへ」とプレスリリースを出したのが2015年。その後「学校ムリでもここあるよ」という名前のキャンペーンが、関係団体によって行われてきた。それについては、この日誌の中でも度々書かれてきた。
■しかし、この夏休み明けの子供の自殺防止キャンペーン、どうも今年はネットで見る限りの報道やTwitterなんかのSNSでも例年に比べて目立たなくなっている。キャンペーンのページは今年もあるけれど拡散しているのを見かけないし、Yahoo!ニュースで見かけた記事は地方紙の特集記事で、全国紙ネタにはなってないのだなと思った。これは、不登校新聞社の存在が大きかったのだろうなと思う。不登校絡みのネタで取材出来る先があること、例年あそこに取材していたから今年もという記事作りが出来なくなったのではないか。
■不登校新聞にしても、売り上げが落ち存続の危機である時に自分たちに目を向けてもらえるセンセーショナルなトピックとして、子供の自殺統計の話が機能したということは、否定できまい。定期的に存在感を示すことのできるキャンペーンはありがたかっただろう。でも今年からはそれが無くなった。なんとなく、これが終わりの始まりなのだろうと感じる。問題は一切変化せず考えるネタだけを残し、「学校ムリでもここあるよ」という言葉に代表されるような学校以外のどこかを探せばいいのだという余韻を残して、不登校新聞は去りぬ。
■まあ、その事業を受け着いたキズキが、再度取り上げることはあるかもしれない。意地悪い見方をすれば、商売の役にも立つし。いつか来るかもしれないその日が来るまで、継続してこの件を追い続け思索を続け深めておくことが大事だよな。(水曜日)