■妊娠する前、自分がどんな服を着てどんな格好をしていたのか思い出せません。もっといえば、去年の夏自分がどんな服を着ていたのかタンスの中を覗いても思い出せない。
■子供を産む前は自分がどんな風に日々過ごしていたのかも思い出せないし、どんな鞄を持ってどんな化粧をしてどんな髪型をして何を考えて生きていたのかも思い出せません。私は一人の時間が好きで、家にひきこもっているのが大好きだったはずなのに、今は一人の時間なんてないし休日は出ずっぱりです。そんな変わってしまった日常が寂しいは思わないけれど、懐かしくは思います。
■漂着教室で久しぶりにキーボードを弾いて、鍵盤に触れて、また懐かしい気持ちになりました。私が一人で過ごしていた時間を懐かしむように、今ある生活もいつか懐かしく思う時が来るのだとしたら、それってなんだかとても儚い。