漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

おかしな願いじゃない

■「なるべく家から出ずに静かに暮らしたい」。そんなに突飛な願いでもないだろう。なぜこれが叶わないのか。ふと疑問に思う瞬間がある。

■そうは言っても働かなければ。生活費はどうするんだ。そんな声が聞こえてきそうだが、生きていくために一日8時間×5日間もつかわねばならないのはどうにも効率が悪い。避ける人が出るのもむべなるかな。

■就職して給料をもらうスタイルがなじまない人もいるだろう。働かない、働きたくないわけじゃない。家事や頼まれごとならこなす。「生活と切り離された仕事でお金を得る」のがピンとこない。

■そうなると途端に仙人みたいな暮らしをよぎなくされるのだが、たかがこの程度の希望でなぜそこまでハードルが上がってしまうんだろうとはじめの疑問に戻る。

ベーシックインカムが正解かはわからない。でも、いまの賃金本位の仕組みもあまりうまくいってなさそうだ。結局、借金を返すために稼ぐって話だからなー。必要なお金が先にあって、それを中心に生活を組み立てる。構造はおなじだ。

■お金の心配がなくなればバリバリ働くって人はきっといる。だって俺がそうだもの。もちろん稼ぎたくって働く人もいる。それぞれの希望がそれなりに回るうまい設計はないものか。