漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

黙っとるよ

■週末に東京シューレが出した声明
https://www.shure.or.jp/2021/07/10/news-27/
を巡って、TwitterFacebook上で様々な意見が出ている。自分としてもいくらか考えたことはあるのだが、どうもこの声明が原告の方ときちんと詰めて出されたものではないらしい。となると、それについて論評するのは意図せず被害者を傷つけることになりかねないので、今は状況を傍観しておく。

■なんでこんなに人のとこについて気にかけているかといえば、自分のところでも同様のことが起こらないとは限らないからだ。他山の石だ。そして、この件について考えると同時に、現状ではまだこの国では学校に行かないことで失われる権利が大きい状態は変わっておらず、そこにどのような支援を行うかを考える必要は依然としてある。その時に、この件を教訓にした上で支援構築が必要なのだ。悪い事したフリースクールは活動停止せよみたいな、単なる廃止論だけでは人権侵害の状況に抗することができなくなる。ではどうするか、おれはおれで考えていきたいので、シューレや不登校新聞を一緒くたにして扱うような雑な批判には乗らない。そのためには、そうした雑な批判にノックアウトされない丁寧な対応を被害者に対してとってもらいたい。その姿が他の支援者にも考えるヒントを与え、支援全体のレベルアップにつながるだろう。シューレが不登校に対する支援をこれからも続けていこうとしているならば、それがトップランナーだったものの責務ともいえるのではないか。(火曜日)