夜中に猫が大声で騒ぎだした。廊下に出てワウワウ鳴いている。眠いので放っておいたらますます声が大きくなった。そのうち止むだろうとかまわずにいたが、いつまでたっても鳴き止まない。
それでも放っておいたら、どこからそんな声が出るのかびっくりするくらい大きな声で鳴く。窓がびりびり震えるようである。そのうち部屋の扉をドンドン叩き出した。
そんな器用な猫とは知らなかった。こっちも意地で出ていかなかったら、だんだん声が小さくなって、しまいには深い井戸の底から聞こえるようであった。そのうちふいに「ちえ、出てこなかったか」と声がして、そこからなにも聞こえなくなった。
■漂流教室を始めたころにつかっていた手帳が出てきて、ああ、こんなところに訪問してたなとか、こんな人と会っていたかとか、なつかしく眺めていたら、わけのわからない文章が書いてあった。それが上に書いたもの。なんだろう。小説? 夢を書きとめた?
■手帳には当時の記事の切り抜きやらボランティアスタッフの連絡先やらも挟まっていた。この記事は2003年のもの。そうか、こんなことをやっていたんですな。その後はどうなったんだろう。
そして、三年前のweb記事だけど、ここに出ているのは滝山さんじゃないですか。ほかの人たちもどこでどうしているのかな。