■今日知ったこと。石狩の藤女子大キャンパスのあるところに、昔々自分が生まれるころに「スカンジナビア館」という建物があったという。1970年の大阪万博の時に北欧の国々で建てたパビリオンを移設したもので観光名所にするようなつもりがあったみたいだが、数年で運営会社が立ちいかなくなり潰れたのだそう。
■そういえば昔住んでいた四日市にはオーストラリア館を移設していたなと思って検索してみたら、そちらは2013年に市が費用を出せなくなって解体されたということがわかった。他にもいくつも移設されたものがあるそうだが、現存しているものは少ない。自治体の力を借りても、ものを50年持たせるのは大変なのだな。百年記念塔も然り。
■もっとも、それらは皆設計の思想が違うということなのかもしれない。一度使って長くもつものを作るというのは、設計の時から寿命を考えてないといけないのだろう。連想して考えると、伊勢神宮の式年遷宮は面白いね。20年ごとに新しい建物を作るが、設計はそのままで引き継ぐという。これは建物だからできる技だな。
■さて、漂流教室は2022年で20年。式年遷宮みたいにはできないけれど、パビリオンのようにならないように設計を見つめ直すことは必要ね。(水曜日)