漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

日本酒を飲みながら

■日本酒を飲みながら、酒蔵って面白い経営してるよなと思った。全国どこに行ってもあって、決して大きく無くても長く経営を続けている。儲かるからと別の土地に支店を作って拡大することは無い。そんなことをすれば、別の土地の酒になってしまうから。その土地を離れないこと、そこに合わせて作り続けることが価値になる。一昨年行った輪島の酒蔵なんかは、酒を作る量は少しなのにもうずっと続いていた。ちなみに輪島の酒は石狩厚田の道の駅で買えます。一旦土地を離れて酒を作っているといえば、旭川の男山酒造は元々京都のはずだ。

■で、これって自分の考える市民活動団体とか福祉団体の在り方と似ているんですよね。常々、どこの町でも個人経営の魚屋や八百屋があるように小規模な団体が存在すればいいと考えてきたのです。しかし、どうも周りを見渡すと一つの団体がどんどん拡大成長することを目指している。支店だ支部だと規模を広げて人を雇うようになっていく。世の中のニーズを拾い上げたいという思いは見えるのだけど、その拡大は働く人の幸せに繋がっているのか。

■まあ、いつまで経っても漂流教室みたいな組織は全国どこにも新たに立ち上がらないわけで、それはそれで失敗してるんだろ、とは思っているんですがね。でも、大きくなるばかりが大事なことでもなかろうと思うのです。(火曜日)