漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

児童のための相談所

■とあるケース会議に出まして。当然、児童生徒と関わる場所ということで児童相談所の方が参加していらしたのです。で、色々と話している中で、ふっと思ったのが「児童が楽しい居場所とかためになるイベントとか気軽に相談したいことを尋ねたら、児童相談所は答えてくれるのかな」ということでした。児童相談所は、大人にとっての児童の困りごとを相談する場所であって、児童が相談する場所ではないわけですね。大人の方に顔を向けている。

■で、これをFacebookに書いたら、そういう相談は子供自身とか他の団体に聞いたらいいと、いう返答してくれた人がいたんですね。もちろん、実際にはそうなんですし、上の質問はちょっと皮肉なものではあります。でも、子供の方を向いているという意識で仕事をするとしたら、児童相談所にそういう機能が無いことに違和感を持つんじゃないかなあ、そしてそういう部署を作った方がいいんじゃないかなあと思うのです。

漂流教室のモットーの一つに「くだらない話が出来ないのにまじめな話はできない」というものがあります。これを敷衍すれば「くだらない相談が出来ないのにまじめな相談はできない」です。学校で困ってるんですとか虐待されてるんです、なんて話を子供が出来ないのは、大人からすればくだらないような、軽い簡単な相談を気楽に出来ないんだから当然でしょう。そういうところを作らないで、子供たちがSNSで色々と自分たちの中で相談事に頭を捻っていることを、よろしくないように言う大人の多いことよ。(月曜日)